茂平沢(もへいざわ)神社から考える、地域の栄枯盛衰にツーリズムができること
蒸し暑い・・・・北海道らしくない今日でございました。
HORTO札幌・Rでございます。
この数日天気が思わしくなく、連動して体調も思わしくありませんでした。
寄る年波には・・・・と感じてしまいます。
それでもこれから夏休み本番、普段ならばさわやかな気候の北海道ですので、そのつもりで屋外を楽しみましょう。
当社では北石狩地区のサイクリングや、水遊びなどを企画しております。
(当方はかなり堅気な仕事で、事業者の管理部門支援などがメインですが・・・・)
サイクリングは「御朱印サイクリング」がおすすめ!!
■ご予約はアクティビティジャパンで承っております。
北コース
https://activityjapan.com/publish/plan/28267
南コース
https://activityjapan.com/publish/plan/28281
■リクルート北海道じゃらんでも承っております。
https://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000203296/activity/l00002407D/?plandate=&screenId=OUW2210&dateUndecided=1
さて、いきなり宣伝から始まりましたが、今日は御朱印サイクリングでのやり取りで、地域の栄枯盛衰とツーリズムのできる事について考えてみました。
北海道は開拓使が開拓し始めて、1世紀半の歴史があります。
函館とかニシン漁で栄えた浜辺の地区はもう少し歴史がありますが、せいぜいその程度です。
逆に言うと地域に住む方の中には、開拓の歴史=家の歴史そのものである場合が多いです。
ですから、地域への思い入れは歴史が短い分、リアリティがあって大きいといえます。
当別町も御多分ではなく、宮城岩出山の伊達邦直公が北海道に新天地を求めて入植して、150年の歴史が地域の有史になります。
そして今日フォーカスする「茂平沢」も同じような歴史背景があります。
里山に開かれたこの場所は石狩当別駅から5km程度北側にある場所。
当別川の東側に広がるのどかな住宅地であり、農地です。
借景となっている阿蘇岩山の低山が、盆地の雰囲気を出しています。
開拓の歴史はこの地に住んでいた杣夫(そまふ・現在の営林作業員)の鈴木茂平にちなむそうです。
神社としては明治45年建立との事で、100年少しの歴史があります。
水田の奥の小高い丘にある雰囲気と、アカエゾマツやカエデなどの針広混合の森が、さながら北海道らしい鎮守の杜の雰囲気を醸し出します。
地元の方が境内を管理されています。
写真の左端のイチイの木(北海道ではオンコと呼ばれる)が存在感があります。
北海道の神社にはこのような開拓記念碑などがあります。
揮毫は町村金吾元北海道知事、今から半世紀以上前に建てられた茂平沢の開拓の歴史が礎として刻まれています。まさに地域のコミュニティセンターであり、歴史のマイルストーンの共有地になっているのが神社です。
現在の便利な姿は、これら開拓の苦悩があったからです。
当方はこの地区と直接の縁はないですが、先人のひたむきさ、苦労には感謝です。
地区開拓の祖、鈴木茂平の墓碑もあります。
昭和初期の墓碑ですから、80年は経っているのでしょう。
開拓の祖である伊達邦正公は、今でいう「ダイバーシティ」を尊重しながら色々な地域から入植した文化や信仰を尊重したようです。
ですから当別には神社以外にもお寺も多くあり、地域には珍しいキリスト教会も複数あります。
神社などの入植の礎が多いことは、その多様性を認めたことにあるでしょう。
小さな地区の歴史を讃え、残すことを徳としている地域性のあらわれともいえます。
けだし地域にはらむ問題は高齢化・人口の減少・都市への流出などあります。
限界集落と呼ばれる地域を抱えると、どうしても地域の力は落ちてきます。
この茂平沢も同様です。
地域で神社を支えていくことが困難となっております。
先日茂平沢神社を管轄している当別神社の後藤正洋宮司と話をさせていただきましたが、地域において神社を護っていくことが困難になっている、と。
それは地域の高齢化、過疎化が大きいところではあるでしょう。
つまり人の流れが弱くなってきている、このことに対する根本的な対策がどうしても求められます。
同時にこれらの施設は、地域が拓かれ、そして今まで存在してきたことに対する証でもあります。地域のコミュニティを維持するとは、これらの証をしっかり受け継ぎ、後世につなぐことでもあろうと、考えるところです。
観光やツーリズムは、特に地域においてはヒトの流れを作ることにあります。
何らかの目的の元に、きっと流れは作れるはず。
それが地域の疲弊を防ぎ、活力を与えるはずだと。
そのために当別神社のご協力で「御朱印サイクリング」を考えたところです。
つまり人をゆっくりと流し、地域の中にあるキラリと光るものをを観てもらう、そんなことが根底にあります。(つまりこれが「観光」です)
当社はこれからも、地域に根差すヒトやモトコトに対して、どうやって具体的に流せるか一途に考えていきたいと願っております。
是非、夏休みは札幌から45分の田園都市、里山が残る当別にお越しくださいませ。
あ~、やっぱり堅気になってしもうた・・・・。